博多旧市街モデルコース「本物の歴史を体感する 博多寺社めぐりコース」を歩いてみた

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博多旧市街には価値あるモノがたくさんあります。
東長寺の木造千手観音菩薩像(もくぞうせんじゅかんのんぼさつ)、承天寺の釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう)・禅家六祖像(ぜんかろくそぞう)・銅鐘(どら)は国の重要文化財に指定されており(※一般公開はされていません)、毎年7月に開催される博多園山笠も国の重要無形民俗文化財に指定されており、さらに2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

また、意外に知られていませんが博多が発祥の地と言われるものもたくさんあるのです。
うどん・そば・まんじゅう・ういろう・日本茶・日本初の禅寺など。
さらに御朱印巡りまでできます。
博多旧市街に残る、世界も認める伝統文化や博多発祥にゆかりあるスポットを巡って、中世博多の本物の歴史を体感してみませんか。

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▲※今回は旧市街地内の観光案内版に掲載されているコースを巡りました。

「博多旧市街」の観光・回遊拠点として整備された「出来町公園」からスタート!

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博多を訪れた観光客を歴史的文化財が多く残るエリアへ導くウエルカムゲートである「博多千年門(はかたせんねんのもん)」をくぐります。

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博多千年門の設計には、中世博多の寺社様式(じしゃようしき)が採用されており、太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)より寄贈された樹齢千年の「千年樟(せんねんぐす)」が使われ、欄間(らんま)の彫刻には博多織の献上柄模様(けんじょうがらもよう)が刻まれています。

博多駅の近くにも関わらず、静かで落ち着いた雰囲気で大都市の中にいることを忘れさせてくれます。
「樹齢千年」から放たれるパワーを感じ、重厚感たっぷりの門をくぐると気分よく旅のスタートを切ることができます。

博多千年門

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博多千年門をくぐり、厄払いの神社として全国的に有名で「厄八幡」の愛称で親しまれる「若八幡宮」へ。

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大晦日に行われる「年越厄災除大祭」(としこしやくさいじょたいさい)や年初の祈願にはたくさんの人が訪れ長蛇の列ができます。
厄は本人だけではなく、周りにいる人たちにも影響があると言われています。
少し時間のある方は、自分自身も周りの大切な人も幸せに健康に過ごせるように「厄祓い」をしてみてはいかがでしょうか。

※厄祓い(やくばらい)とは、災厄を避け、今後の人生を無事安泰に過ごすため、祈願祈祷すること。

記録上でしか知られていない江戸時代の力持ち、木村興五郎が持ち上げた“力石”が境内あります。現在確認できる唯一の力石として貴重な価値を持っており、福岡市指定有形民俗文化財となっています。

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若八幡宮

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若八幡宮で厄祓いをし、健康を祈願したあとは、日宋貿易(10世紀から13世紀にかけて行われた日本と中国との貿易)で活躍した謝国明(しゃこくめい)のお墓「大楠様」(おおぐすさま)へ。

日宋貿易が盛んであった頃、博多は多くの外国人商人の往来する国際都市でした。
謝国明は宋出身の帰化人で、船頭を兼ねた資産家の商人だったとみられています。

 

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聖一国師(位の高い僧)の熱心な支持者で私財をなげうって、承天寺(じょうてんじ)の創建に尽力した謝国明が亡くなった後、クスノキを植えて祀ったことから、地元の人には「大楠様」と呼ばれ親しまれています。

謝国明が埋葬された横に植えられた一本の楠が成長するにつれて、墓石を包み込んだことから、大楠様と言われるようになったとも言われています。閑静な場所に突如現れる堂々とした大木から日本の歴史を感じることができます。

謝国明の墓(大楠様)

謝国明の墓

大楠様をあとにし、向かったのは、宋出身の貿易商・謝国明が創建した臨済宗東福寺派の寺院「承天寺」。
承天寺の見どころと言えば広大な敷地と禅寺ならではの巨大な建物たち。
歴史を感じさせる境内、建物が生み出す厳かな雰囲気と、都会の喧騒を忘れさせてくれる静かな空間です。

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釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう・鎌倉期)、禅家六祖像(ぜんかろくそぞう・鎌倉期)、銅鐘(どら・高麗時代)は国の重要文化財に指定されています。
承天寺は発祥の地としても知られており、様々な物の歴史が始まった場所でもあるのです。

日本を代表する食べ物である“うどん・そば・ようかん・饅頭”など粉食文化(ふんしょくぶんか)が最初に伝わった発祥の地と言われ、また日本が世界に誇る伝統織物の博多織の発祥地でもあります。
さらに博多を代表するお祭り、博多園山笠の発祥地でもあるのです。

承天寺は美しい庭園が有名なのですが、普段は一般拝観者の立ち入りは禁止となっています。催し物がある時のみ、一般に庭園見学が開放されます。

承天寺

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承天寺をあとにし空海(弘法大師)が日本で最初に創建し、多くの観光客が訪れる人気の寺院「東長寺」へ。

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境内の中には朱と金が美しい五重塔がそびえ、周りにはビルが立ち並び”今と昔”を同時に感じることができます。

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木々が包み込み、ゆったりとした境内には大仏殿、本堂、六角堂などがあり、見どころ満載です。

福岡大仏の台座は「地獄・極楽めぐり」となっていて、中に入ることができ地獄八景の絵を見ることができます。その先の真っ暗な闇を過ぎるとまさに天国にたどり着くような体験をすることができますよ。

除夜の鐘や節分祭、秋のライトアップなどイベントを開催しているのも特徴で、一般参拝客に門戸を解放しているお寺。
境内にある桜も見事で、季節になると多くの人が訪れます。

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東長寺

五重塔
正門
福岡大仏

東長寺をあとにし向かったのは1222年、漁師の網に巨大な人魚がかかり、埋葬されたという伝承が残るお寺「龍宮寺」へ。

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一般に公開はされていませんが、ここには今も人魚の骨と江戸時代に描かれた人魚の掛け軸が保存されています。
昔は、縁日にはこの人魚の骨をタライに入れて水を張り、不老長寿、無病息災に霊験(れいげん)ある水として参拝者に飲ませていたそうです。

博多旧市街に伝わる伝承とパワースポットを巡る 12

人魚の生前の姿を今に伝える秘蔵の掛け軸や“博多7観音”に数えられる観音堂もあり、博多に伝わるまさに”歴史のロマン”を感じることができるお寺。
このお寺の下には巨大な人魚が眠っているのかもしれませんね。

龍宮寺

龍宮寺

龍宮寺のあとは、東長寺東側を南北に走る御供所通り(ごくしょどおり)の奥にある「妙楽寺」へ。

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和菓子の「ういろう」の発祥の地とも言われています。
貿易が盛んだった地域にあったお寺で、一度焼失し、黒田長政(くろだながまさ)入国後、現在地に移転しました。
境内には、戦国動乱の兵火をくぐった焼け石や焼け瓦などを粘土で塗りこめて作った「博多べい」と呼ばれる博多独特の土壁も残っています。

映画のセットのような美しい境内を歩くと時代がタイムスリップしたかのような気になります。

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ここ妙楽寺では座禅体験をすることができます。
心を“無”にして日本の歴史を感じてみましょう。

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妙楽寺

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妙楽寺で座禅を組み、心と体を研ぎ澄ませたあとは、千利休の奥義書「南方録」が伝承されており、南方流の茶と禅の道場として有名なお寺「円覚寺」へ。

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円覚寺の開山は大覚禅師・蘭渓道隆(だいがくぜんじ・らんけいどうりゅう)、開基は藤原道信(ふじわらみちのぶ)、勧請開基(かんじょうかいき)は北条時頼によって建立された寺院です。
福岡藩士・立花実山直筆の「南方録」が伝承されており、南方流の茶と禅の道場として知られています。
南方録とは、千利休が茶道の秘伝を高弟であった南坊宗啓禅師に伝えた事を書き留めた書物で、一巻一巻の末尾に千利休が奥書証明してある全七巻の本です。

※開山 一山や一寺を開くこと。
※開基 寺院をひらいた僧侶、あるいは開創のために土地や資財を寄進した在俗の信者のこと。
※勧請開基 神仏の来臨を請いて寺院をひらいた僧侶、あるいは開創のために土地や資財を寄進した在俗の信者のこと。

毎週茶道教室が開かれており、博多に伝わる茶道南方流を習うことができます。

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千利休の教えを受け継ぐ茶道南方流で有名なお寺でもあり、隅々まで手入れされた庭がとても美しいお寺です。

円覚寺

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円覚寺をあとにし向かうのは「幻住庵」。幻住庵は1336年、無隠元晦(むいんげんかい)による開山、開基は大友氏時で聖福寺の塔頭寺院のひとつ、仙がい和尚の晩年の住居があります。

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残念ながら幻住庵は一般の人の拝観はできませんが、幻住庵のすぐ西側は聖福寺の西門、門前にはその昔の門前町を思わせる商店が数軒立ち並んでいます。
聖福寺裏一帯は古い博多の雰囲気が残っており、歴史を肌で感じることができます。

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幻住庵

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幻住庵をあとにし向かうのは「善導寺」。

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善導寺は縁起によると、鎮西聖光上人(ちんぜいしょうこうしょうにん)が1212年、善導大師像(ぜんどうたいしぞう)を本尊として建立したとされていますが、「筑前国続風土記(ちくぜんのくにしょくふどき)」では広誉上人(こうよしょうにん)が筑後の善導寺再興ののち、1477年に建立したと記されています。

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善導大師(ぜんどうたいし)、鎮西上人像(ちんぜいしょうにんぞう)、梵鐘(ぼんしょう)、蒙古碇石(もうこいかりいし)は県指定の文化財であり、中でもとても興味深いお地蔵さんが刻まれた“元寇の船の礎石”からはしっかりと歴史を読みとることができます。

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善導寺

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蒙古碇石
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善導寺をあとにし、明治通りに出る手前にあるのが「妙典寺」。

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この寺は、1381年、日円の開山により筑後国・柳川に創建されたのに始まると伝えられています。
1596年~1615年、立花宗茂家臣の薦野増時によって現在地に移されました。1603年には、京都妙覚寺の僧日忠がこの寺でキリスト教徒イルマン旧沢や安都と宗論を行い、この宗論は博多の別名にちなんで「石城問答」と呼ばれています。
宗論に勝った日忠に対して、黒田長政は没収したキリスト教会の土地を付与し、勝立寺を建立させました。

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妙典寺

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2000年以上もの歴史を誇る都市“博多” 中世の博多というのは海外から様々なものが入ってきており、発祥の地が多いことからもわかる通り、時代の最先端を行く街だったのです。

博多旧市街には驚くほど沢山の神社仏閣が残っているので、その長年の歴史を九州の玄関“博多駅”からすぐ近くで感じることができます。

それぞれに個性や歴史の違う建造物、街並み、通りなど、都会の中にある身近な旧市街地で、気軽にゆっくりと本物の歴史を体験してみてはいかがでしょうか。

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