りょうまい夫婦と歩く、博多旧市街で歴史を楽しむ旅

りょうまい夫婦と歩く、博多旧市街で歴史を楽しむ旅18

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グルメや屋台の印象が強い博多ですが、実はこの街には、中世からの歴史が息づいています。今回は、旅好きインフルエンサー・りょうまい夫婦と一緒に、古き良き「博多旧市街」をめぐり、歴史と文化の奥深さを体感してきました。博多駅から程近く、気軽に立ち寄れる、歴史スポットの数々をご紹介します。

博多旧市街のウェルカムゲート・博多千年門


写真提供:福岡市

まずは、博多旧市街の入口・博多千年門へ。

博多駅から徒歩圏内にある「博多千年門」は、旧市街のシンボル的存在。2014年に完成した木造の門は、まるで時空を越えて“千年の物語”へと誘うような風格をたたえています。

周辺には東長寺や妙楽寺など、古刹が立ち並び、まるで時を遡るような落ち着いた町並みが続きます。門の周辺を歩くだけでも、博多の歴史が重ねてきた時間の厚みを十分に感じることができます。

閻魔さまに出会える寺、海元寺へ

次に向かったのは、博多の街中に静かに佇む「海元寺」。境内には「閻魔堂」と「観音堂」があり、地元の人々にとって身近な祈りの場となっています。

1月と8月の16日に開かれる「えんま祭り」では、奪衣婆(だつえば)像(下左画像:下段中央)にこんにゃくを供える風習が残っています。

子供の病気を治癒したり、母乳の出が良くなるご利益があるとされ、「こんにゃく婆さん」としても親しまれています。

また、人気を集めているのが「閻魔みくじ」。300 円を入れてレバーを回すと、閻魔さまの小さな人形が入ったカプセルが出てくるガチャガチャ式のおみくじです。色違いのバリエーションも豊富で、なかには金色バージョンも!(金色は 50 個にひとつの割合なのだそう)遊び心のある仕掛けに、りょうまい夫婦も「かわいい!全部集めたくなるね」と笑顔を見せていました。

その他にも、えんま様の顔出しパネルがあったり、歴史の重みの中にも、温かなユーモアが息づく場所です。

❖海元寺
住所:福岡市博多区中呉服町10-5

東長寺で出会う、福岡大仏

続いて訪れたのは、806年、真言宗の開祖・空海(弘法大師)が日本で最初に創建したと伝わる「東長寺」。朱塗りが美しい純木造総檜造りの五重塔や、年に数回の法要時に御開帳される秘仏・木造千手観音菩薩像など、貴重な文化財も多く残されています。

静けさに包まれた境内に立つと、自然と背筋が伸びるような厳かな空気を感じます。

また、境内にそびえる高さ10メートルを超える木造座像「福岡大仏」は、日本最大級の規模を誇ります。高さ約10.8メートル、重さ約30トンもの巨大な仏像で、檜材を使用して約4年の歳月をかけて1992年に完成しました。七仏や十三仏も彫られた後ろ壁面には、5,300もの小仏像が祀られています。りょうまい夫婦も「こんな立派な大仏さまが街の中心にあるなんて!」と驚きのリアクション。

地獄・極楽めぐりで非日常体験も

福岡大仏の足元には、暗闇の通路を進む「地獄・極楽めぐり」があります。入口付近には、地獄極楽の巡礼者を迎える地獄絵巻のレリーフが並び、先に進むと、真っ暗闇の空間に。一歩先どころか、自分の手すら見えない中を手探りで進んでいきます。途中に“仏の輪”があり、触れることができれば極楽へ行けるという言い伝えも。りょうまい夫婦も挑戦し、「真っ暗でドキドキでした」と語っていました。

❖東長寺
住所:福岡市博多区御供所町2-4

博多あかちょこべでひと休み

歴史散歩の合間に立ち寄ったのは、うどん居酒屋「博多あかちょこべ」。

博多は、うどん・そば・まんじゅう・ういろうなどが中国から伝わり、日本各地へ広がっていった“食文化の玄関口”といわれています。

博多あかちょこべで味わえるうどんの特徴は、なんといっても「古式胚芽麺(こしきはいがめん)」を使っていること。小麦胚芽を練り込んだこの麺は、博多うどんに多い柔らか麺とは異なり、ほどよいコシと香ばしい風味が感じられます。

看板メニューのひとつ「ずぼらうどん」は、やかんに入れて提供されるユニークなスタイル。熱々の麺をつゆにくぐらせて食べます。「つるつるとした食感で、とにかく喉越しが最高によかった!」とりょうまい夫婦も大満足。

博多を訪れたら、ここでしか出会えない一杯をぜひ楽しんでみてください。

❖博多あかちょこべ
住所:福岡市博多区冷泉町7-10
営業時間:
平日 11時30分〜14時00分、18時00分〜23時30分
土曜 18時00分〜23時30分
日曜 11時30分〜14時00分

hakatakaraでお土産探し

歴史散歩を楽しんだあとは、旅の思い出にぴったりな“博多ならではの一品”を探しに。
向かったのは、「博多町家」ふるさと館の物産棟にある「hakatakara(ハカタカラ)」です。

2025年4月にオープンした「hakatakara」は、博多の伝統と新しい感性が融合した複合施設。カフェやスイーツ、工芸品など、福岡の魅力をまるごと体感できるスポットです。

店内には、博多織や博多人形、博多張子、博多曲物、博多独楽など、福岡を代表する伝統工芸品がずらり。「DECO チョコ(オリジナルプリントチョコ)」や「にわかバウム」「あまおう二〇加バウム」など、遊び心あふれる限定スイーツも人気を集めています。また、博多祇園山笠やにわか面をモチーフにした扇子・手ぬぐい・ステッカーなども充実。デザイン性と地域性が見事に融合したラインナップです。

館内のカフェコーナーでは、老舗日本茶専門店「光安青霞園茶舗」の茶葉を使った香り高い日本茶や、福岡の人気店「 STEREO COFFEE」の豆を使用したコーヒーが味わえます。さらに、「お茶々饅頭本舗 富貴」監修の一口餅菓子「小福餅(こふくもち)」も注目の逸品。柚子胡椒味、よもぎ味、うどん出汁風味など、ここでしか出会えないユニークなフレーバーがそろいます。 りょうまい夫婦も小福餅を食べて「うどん味がめっちゃうどん!柚子胡椒味は、甘いのにちょっぴり辛味もあって不思議すぎる!」と笑顔を見せていました。

❖hakatakara
住所:福岡市博多区冷泉町6-10
営業時間:10時00分~18時00分(カフェ ラストオーダー 17時30分)
休館日:第4月曜日(祝日の場合は翌平日)

櫛田神社で旅の締めくくり

旅の最後に訪れたのは、博多の総鎮守として知られる「櫛田神社」。地元では親しみを込めて「お櫛田さん」と呼ばれ、古くから博多の人々の暮らしを見守ってきました。創建は奈良時代とも伝わり、博多祇園山笠の奉納神社としても全国的に名を馳せています。

境内には、一年を通して豪華絢爛な「飾り山笠」が展示(6月を除く)されており、迫力ある祭りの熱気を間近で感じられます。さらに、「不老長寿の水」として親しまれる霊泉や、博多の守護神・大幡主命(おおはたぬしのみこと)を祀る拝殿、商売繁盛の象徴「夫婦恵比須神社」など、ゆっくりと巡りたい見どころもたくさん。

さらに、今年2025年は、25年に一度の「式年遷宮」の節目の年。社殿等が新たに生まれ変わり、神々をお迎えする荘厳な儀式が執り行われました。それにあわせて、秋に開催される「博多おくんち」も例年以上に盛大に催され、豊作と平穏への感謝がまち全体にあふれました。長い歴史の中で受け継がれてきた信仰と祝祭の心を、まさに肌で感じられる一年です。

古き良き博多の精神が今も息づくこの場所で、二人は「また季節を変えて訪れたいね」と語りながら、静かに旅の余韻をかみしめていました。

❖櫛田神社
住所:福岡市博多区上川端町1-41
参拝時間:本殿 4時00分~22時00分
社務所・札所 9時00分~17時00分


博多旧市街は“生きた歴史”

古きものと新しいものが寄り添う博多旧市街は、400年の町割りに刻まれた歴史が、いまも人々の暮らしの中で息づいています。

「歴史って堅いイメージがあったけど、歩いて感じるとすごく楽しいね」とりょうまい夫婦。次はあなたも、過去と現在がゆるやかに交わるこの街で、自分だけの“博多の物語”を探してみませんか?きっと、歩くたびに新しい博多に出会えるはずです。

【豆知識】 博多の町割りを知ろう!

博多のまちづくりのルーツは、豊臣秀吉が天正15年(1587年)に行った「太閤町割り」までさかのぼります。博多の街は碁盤の目のように整然と再整備されました。戦で焼け野原となった博多を、再び商都として蘇らせるための復興事業です。


写真提供:https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/26383

現在でも、大博通りや御供所通りなどの真っすぐな道筋に、その名残を見ることができます。

地図を片手に歩けば、当時の町割りがいかに計画的で、いまのまちなみの礎になっているかを実感できるはず。

「博多旧市街」ページはこちら

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