これであなたも能古島通!自然と歴史豊かな能古島の観光スポット
2016年8月29日能古島は、博多湾にぽっかり浮かぶ周囲約12kmの小さな島。
美しい自然はもちろんのこと、古代には防人(さきもり)が置かれ、万葉集にも詠われるなど歴史豊かな場所でもあるので,のんびり散策しながら、豊かな自然と歴史浪漫を堪能できる、おすすめのスポットです。
姪浜渡船場から船で約10分。都会の喧騒を離れて、能古島の自然と歴史に触れてみて!
能古島MAP
1. 永福寺(えいふくじ)
曹洞宗の寺で明治の初め頃まで神宮寺と呼ばれていました。境内には地元出身の洋画家多々羅義雄(たたら よしお)の歌碑や、戦後すぐに遭難し28人の犠牲者を出した能古渡海船の慰霊碑、二八観音などがあります。
2. 能許万葉歌碑(のこまんようかひ)
能許(のこ)という地名が文献に初めて出た歌で、荒津から出航した遣新羅使が能許の泊(現在の唐泊) で風待ちをしている時の気持ちが詠まれています。
風吹けば 沖つ白波 恐みと 能許の泊まりに あまた夜そ寝る(「万葉集」3673)
3. 能古焼古窯跡
能古博物館の敷地内にある登窯の窯跡。江戸時代中期頃(18世紀後半)に約20年間操業した福岡藩の藩窯です。
4. 能古博物館
大型廻船模型、古地図など能古島の歴史・民族資料や儒学の筑前亀井学資料を展示している博物館。別館には能古出身の画家多々羅義雄の絵画なども展示されています。毎週金・土・日と祝日に開館しています(入館有料)。
5. 白鬚神社(しらひげじんじゃ)
能古島の産土様(うぶすなさま ※その地域の守り神のこと)。奈良時代の創建といわれ、祭神は神功皇后(じんぐうこうごう)、猿田彦命(さるたひこのみこと)などです。本殿の飛天の彫刻が見事です。
6. 檀一雄歌碑(だんかずおかひ)
作家檀一雄が亡き妻律子を悼んで詠んだ歌「つくづくと櫨(はじ)の葉朱く染みゆけど下照る妹の有りと云はなく」が刻まれています。みやま市にある善光寺の裏山で筑後平野を見下ろしながら死別した妻を想い、詠んだ悲歌とされています。
7. 早田古墳(そうたこふん)
7世紀頃に作られた直径8m前後の小さな2基の円墳。2号墳の石室はほぼ完全な形で残っています。
8. 鹿垣(しかがき)
江戸時代、能古島は福岡藩の鹿の猟場で最盛期には約600頭もの鹿がいました。鹿垣は鹿が田畑を荒らさないよう東西約2kmにわたって築かれた石垣で、現在も一部が残っています。なお、鹿は昭和20年頃には全滅し、現在では全く見られません。
9. 能古島展望台
能古の山頂195mにある展望台では、福岡市街や玄界灘など四方を眺望でき、遠くには小呂島(おろのしま)も見ることができます。
10. 檀一雄文学碑(だんかずおぶんがくひ)
作家檀一雄が死の4日前に色紙にしたためた俳句「モガリ笛いく夜もがらせ花二逢はん」を刻んだ文学碑。この場所から「リツ子 その愛・その死」の舞台となった糸島半島の小田の浜が望めます。
11. 能古島キャンプ村・海水浴場
キャンプ村にはヤシの木が茂り、まるで南の島のよう。海の家や宿泊可能なバンガローがあり、テントや炊事道具などの貸し出しも行っています。5月~9月にオープンします。
12. のこのしまアイランドパーク
花と緑の自然公園。広さ15万㎡の園内にはアスレチックやのこのこボール場、宿泊可能な一戸建てのロッジがあります。また、園内では、四季折々の花々を楽しめます(入園有料)。
13. 也良崎万葉歌碑(やらのさきまんようかひ)
也良崎は防人が置かれていたことが分かっている全国唯一の場所。この歌は防人を詠んだ歌の一首で、船出して帰らぬ人となった夫を恋い慕う妻子の悲しみを詠んだものです。
沖つ鳥 鴨とふ船の 帰り来ば 也良の防人 早く告げこそ(「万葉集」3866)