【FaN Week 2024】福岡市アート大特集!福岡の芸術に今の時代だからこそ触れる。
2024年10月2日福岡市にはアートに触れられる機会が多くあります。特に、今年で3回目を迎えるFaN Week 2024は、福岡市内の各施設でアート作品の展示や国内最大級のアートフェアが実施されるなど、福岡のアートシーンに追い風を吹かせます。今回はFaN Week 2024の見どころをご紹介。加えて、福岡市にお越しの方々へFaN Week 2024期間外でもアートに触れるきっかけをお届けします!
福岡に“アートの風を吹かせよう”待ちに待ったオープニングセレモニー
2024年9月14日(土)10:00。福岡のみならず全国各地のアートファンが待望したFaN Week 2024が遂に開会しました!
オープニングセレモニーにて挨拶をされた高島宗一郎市長は、今の時代だからこそアートに触れることが重要だと語りました。
「AIをはじめとした技術が発達し、答えが簡単に手に入る今だからこそ、アートへ向き合うことに意味があります。言葉では語らないアート作品が内包するメッセージを想像してみる。そのきっかけをFaN Week 2024では福岡市にインストールすることができた。この貴重な機会に、アートと向き合う体験をしていただければと思います」
今年も大注目のFaN Week 2024。
「アートに出会う アートファンになる」この貴重な機会をお見逃しなく!
モナ・ハトゥム氏の新たな収蔵作品が福岡市美術館に恒久展示!
オープニングセレモニーではFaN Week 2024の開催だけではなく、福岡市美術館の新たな収蔵作品も発表されました。
今回、新たに恒久展示されることとなったのはモナ・ハトゥム氏の《+と-(プラスとマイナス)》。
40年以上も前にモナ・ハトゥム氏が着想を得て以来、1994年に福岡市で初披露された作品の新しいバージョンが展示されます。
本作品の恒久展示に伴い、福岡市美術館は施設内の一部を工事。フロアを改装し、これまでにない形でお披露目となった本作品をぜひご覧ください。
モナ・ハトゥム|Mona Hatoum
1952年レバノン・ベイルート生まれ(両親はパレスチナ人 )、英国在住。1975年英国旅行中にレバノンで内戦が勃発し、帰国できなくなる。自身の経験をもとに、疎外された人間の苦しみや政治的抑圧など社会の矛盾を表現するアーティストとして国際的な評価を得ている。
1994年ミュージアム・シティ・天神94参加
2016年テート・モダンで回顧展
2017年ヒロシマ賞を受賞
2019年高松宮殿下記念世界文化賞受賞
新進気鋭の現代アート作品が大集合!
『コレクターズⅢ ーTurning the Worldー』
FaN Week 2024の目玉展示の一つ『コレクターズⅢ ーTurning the Worldー』。現代アートのコレクターとして広く知られる植島幹九郎氏と高橋隆史氏のコレクションから34点が展示されます。
この先も人の心を動かし続けるアート作品。それを制作するアーティストたちを支援し評価するお二人ならではのコレクションが展示されています。
展示される作品を制作したアーティストはネームバリューに囚われず、柔軟な視点で選択されました。福岡県出身のアーティストも多く、アーティスト自身の年齢も若く、また制作年も新しい作品が多く展示されています
現代アートの展示だからこそ感じられる新しさや批評性、そして何よりも溢れ出るエネルギーを感じられる貴重な機会になること間違いなしです。
会期:2024年9月14日(土)〜10月14日(月・祝)
福岡市美術館の見どころを特集!
大濠公園や福岡城跡など、自然と歴史に触れられる福岡市の観光地に隣接する福岡市美術館では、観光の合間に訪れてもいつでもアートに触れられます。
そこで、FaN Week 2024期間以外に福岡市美術館にて行われる展示についてもご紹介します。
● 西日本シティ銀行コレクション展
稀代のアートコレクターとして知られる四島司⽒(元・福岡シティ銀⾏(現・⻄⽇本シティ銀⾏)頭取、1925-2015)によって収集され、福岡市美術館が、所有者の⻄⽇本シティ銀⾏から寄託を受けている現代アート作品の数々を、⼀挙公開しています。
会期:9⽉14⽇ (⼟)〜 10⽉14⽇ (⽉・祝)
● あらがう
現代を生きる人々が直面する様々な苦しみ。それは戦争や紛争、災害、格差、など多岐に渡ります。
この大きな壁に対してどのような向き合い方をすれば良いのか、また理解すれば良いのか。作品を通して勇気や共感を得られる『あらがう』は、今の時代だからこそ触れたいものです。
会期:9⽉14⽇ (⼟)〜 12⽉15⽇ (⽇)
● 東光院のみほとけ
重要文化財である薬師如来坐像を含む多くの木彫像を展示しています。
平安時代の作品に触れられる貴重な機会。時代を超えて私たちの前でエネルギーを放つ作品は一見すべきです。
会期:2024年4月2日(火)〜2025年3月30日(日)
会場:1階東光院仏教美術室
● 秋の名品展
松永記念館室では、松永コレクションの中から秋という季節に相応しい作品を展示。
重要文化財である尾形乾山の《花籠図》をはじめ、貴重な作品の数々から秋の情趣を感じることができます。
会期:2024年8月20日(火)〜10月27日(日)
会場:1階松永記念館室
● コレクションハイライト
近現代美術館室では誰もが知っている作家たちの作品を展示。
サルバドール・ダリ、マルク・シャガールなどの数々の名作に触れられる見逃したくない機会です。
会期:2024年6月13日(木)〜2025年4月30日(水)
会場:2階近現代美術室A・C
アート鑑賞の幕間にカフェ アクアムでホッと一息。
福岡市美術館は施設を出ることなくカフェタイムを過ごせます。
カフェアクアムはコーヒーをはじめ、サンドウィッチやホットドッグなどの軽食、ケーキやソフトクリームなどのスイーツまで、お好みに合わせて楽しむことができます。
ガラス張りの空間で自然を感じながら一息ついてみてはいかがでしょうか?
世界唯一のアジア近現代美術に特化する福岡アジア美術館
福岡市の賑やかな中洲川端エリアに位置する福岡アジア美術館は、地下鉄からのアクセスも非常に便利です。1999年に誕生し、アジアの近現代美術館のパイオニアとして今も世界の先頭を走り続ける福岡アジア美術館。作品の展示だけではなくアーティストの招へいや交流も行います。
施設内には、カフェスペースやミュージアムショップが設置されており、アート鑑賞の他にも楽しめます。
ミュージアムショップでは展示作品をモチーフにしたグッズの販売もされています。
福岡アジア美術館の傑作展『ベストコレクションⅡーしなやかな抵抗』
FaN Week 2024とともにスタートし、来年2025年4月8日(火)まで開催される『ベストコレクションⅡーしなやかな抵抗』
開館25周年を迎えアジアの近現代美術に特化した美術館として世界中に知れ渡る福岡アジア美術館が、約5,000点の所蔵作品から傑作を厳選してご紹介するベストコレクションの第2弾です。
既存の社会規範や美術の在り方などに対し、鋭い批判精神を貫き、しなやかに抵抗してきたアジア美術のスターアーティスト8作家の作品をご紹介します。
2024年度福岡アジア文化賞受賞記念『キムスージャ展』
2024年9月14日(土)〜2024年10月29日(火)に福岡アジア美術館アジアギャラリーで行われるキムスージャ展。
キムスージャ氏の2024年度福岡アジア文化賞の芸術・文化賞受賞を記念して、福岡アジア美術館が所蔵する同氏の作品『演繹的オブジェ』と代表作『針の女』を展示し、あわせて作家の関連資料をご紹介します。
キムスージャ氏の壮大に広がる世界観と、アジア近現代美術に特化した福岡アジア美術館のコラボレーションは必見です。
将来に注目される2名のアーティストの作品に五感で触れる!『福岡城アートプロジェクト』
福岡市からアーティストとして将来を期待される2名にフィーチャーした『福岡現代作家ファイル2024』。
福岡城アートプロジェクトの一環である福岡現代作家ファイル2024は、福岡城跡の下之橋御門と(伝)潮見にてそれぞれ実施されました。
ソー・ソウエン氏は視覚だけではなく嗅覚からもアプローチを行う作品を展示し、人々の多様な在り方、環境やコミュニティの存在の偶然性を表現。
山本聖子氏は彫刻家としての一面から、鉄と彫刻をテーマにした作品の展示を行いました。世代も性別も多様な人々の版画作品も展示されていました。
※「福岡城アートプロジェクト 福岡現代作家ファイル2024」は終了しました。
国内外のアーティストが福岡に滞在、ココだから制作できた作品の展示。『アーティスト・イン・レジデンスの成果展』
世界的に見ても先進的な取り組みである福岡アジア美術館のアーティスト・イン・レジデンスは、今回で22回目を迎えました。今回の成果展 「空と地のはざまで」は国内外の6名のアーティストが登場。
一定期間福岡に滞在し、アーティストのこれまでの表現と福岡だからこそ得られた感性をかけ合わせて、新たな作品を生み出します。
※「アーティスト・イン・レジデンスの成果展 空と地のはざまで」は終了しました。
世界中から期待されるFaN Week 2024。福岡のアートシーンの盛り上がりに追い風を吹かせます。さらに福岡市には福岡市美術館・福岡アジア美術館をはじめ、いつでもアートに触れられる機会がたっぷりと用意されています。
「食」や「自然」に並んで福岡市が誇る「芸術」の世界。
この機会に、ぜひ皆さんもアートに触れてみてはいかがでしょうか。