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FEATURE

特集一覧

「エモい×アート」~フォトグラファーが切り取る福岡の街~

 日常のふとした瞬間、旅先の時間を大切に記録してくれるカメラ。わたしたちが過ごす何気ない空気、表情、風景は一瞬の出来事。刻一刻と流れていくその大切な一瞬を逃さずうまく撮りたいものです。

今回はどこか懐かしい福岡の「エモい」と「アート」をテーマにおすすめスポットと撮影テクニックを紹介していきます。これからカメラを始めてみたい方、福岡旅行をさらっとエモい感じに撮りたい方は必見です。

【檸檬】
 福岡を中心にポートレート写真や九州のフォトスポット情報を発信しながら、写真を通じて写真の魅力を発信し。自身で作った「#何気ない瞬間を残したい」というTagは多くの方に愛用されており、今では約270万ポストを超える投稿数を誇る。
Instagram:@877.lemon 

街の喧噪から離れて 波止場でスナップ写真

10:00
博多埠頭
 1件目は福岡のアジアの玄関口、博多埠頭からスタートです。福岡のシンボルでもあるポートタワーや商業施設のベイサイドプレイスがあります。博多埠頭では朝の柔らかな光を利用しながら、海と空の「青」、船やポートタワーの「赤」などのコントラスト、波止場のノスタルジックをアイテムにすることで意図しない自然なワンシーンを収めることができます。携帯で撮る場合にはフィルム機能を利用して、ふわっとした光の質感を出すと優しい写真になりますよ。

   
    檸檬のワンポイントアドバイス  
    何気ない階段でも段差を利用して撮ることで可愛らしい写真に。ポートレートを引きで撮っても可愛らしい写真になります。

異国情緒溢れる商店街 昔懐かしい雰囲気を切り取る

11:45
吉塚市場リトルアジアマーケット

 2件目は吉塚駅から徒歩5分にある「吉塚市場リトルアジアマーケット」を訪れます。吉塚市場は昭和25年頃から地域の生活を支えてきた商店街で、2020年12月にアジアマーケットとして生まれ変わりました。
 吉塚エリアは外国人が多い地域で、現在は商店街の活性化と外国人の交流の場として活気に溢れています。商店街に入ると昭和の雰囲気とランタンや仏像、ウォールアートなど日本とアジアの雰囲気が入り乱れていて、さまざまな国の料理も楽しむことができます。
 おすすめのフォトスポットは商店街通りやウォールアートです。場所によっては暗い場所があるので明暗を意識しながら、撮ることが大事です。商店街の人たちも温かくて、何気ない瞬間や姿も絵になるので、撮り逃さないように気をつけましょう。

檸檬のワンポイントアドバイス
止まってポーズを決める写真も素敵ですが、楽しんで歩いている自然な様子は商店街の雰囲気や楽しさが伝わります。

 

アジアの過去、今、未来 エモーショナルな姿を感じる

13:30
福岡アジア美術館

 吉塚市場のアジア各国の文化や共生を体感した後、実際にアジアの姿を垣間見ることができる「福岡アジア美術館」に行ってみます。
 アジア美術館では2022年12月25日まで「エモーショナル・アジア | 宮津大輔コレクション×福岡アジア美術館」が開催されています。本展の現代アートコレクションに、自分自身のエモいの概念がひっくり返る鋭い作品が揃っていて、エモいの本質がわかった気がしました。
 本展はLife・Body・Identity・Historyの4章構成でアジアの姿や作家の心情などが表現されていて、自然と自分に置き換えてしまう不思議な意識が芽生えたり、写真の無限大な可能性を感じたりことができました。

 アジア美術館では、年明けの1月2日から3月21日まで様々なテーマの5つのコレクション展が一斉に始まります。福岡に深く関わってきたアーティストの「これまで」と「これから」をぜひ会場で見てみてください。

檸檬のワンポイントアドバイス
壁と床の線を利用し三分割構図をイメージして写真を撮るとスッキリした写真になります。

 

カメラをはじめるなら絶対行くべき! 安心の老舗カメラ店

15:45
カメラのゴゴー商会

 福岡アジア美術館から歩いて3分。創業1945年の終戦とともに開店したカメラの名店「ゴゴー商会」があります。
 お店に入る前にわかりやすく目に入るのが大迫力の看板。この看板は4代目のようで、ここにも歴史を感じます。扉のない入口なので入りやすくて、カメラの撮り方から選び方まで、わからないことは店主の後郷さんが丁寧に優しく教えてくれます。
 店内の所狭しと並ぶカメラはなんと約1500台。最近ではカメラとの出会いを求めて、20~30代の女性や海外の若いお客さんが毎日のように訪れるみたいです。これからカメラに興味がある方、はじめたい方は1度訪れてみるべき、こだわりのカメラ店です。

檸檬のワンポイントアドバイス
街の赤や黄色などの色を構図に入れることで、シックでかっこいいカメラと、可愛らしいレトロ感のある雰囲気になります。

ちょっとひと休み ロケーション抜群の人気カフェ

16:30
TOFFEE Park

 ゴゴー商会から福博であい橋へまっすぐ歩いていくと、橋の先にガラス張りのおしゃれな外観が特徴的な「TOFFEE Park」があります。西中洲にある豆腐や豆乳の料理が楽しめる「三原豆腐店」の姉妹店です。
 定番は独自製法で作られた豆乳のラテや豆乳ドーナッツ、12月17日からは豆腐もちが入った冬限定のおしるこが販売されます。お好みのドリンクを片手に公園でひと休みしながら、近くの旧福岡県公会堂貴賓館や福博であい橋でシャッターを切るのがオススメです。

 

昼も夜も楽しめる アートなカフェバー

18:30
bound

 最後は渡辺通りにある「食堂うめぼし天神南」の2階、アートギャラリーとカフェバーが融合した「bound」を訪れます。
 昼はこだわりコーヒーやオリジナルのパウンドケーキを楽しめるカフェ、夜は照明を暗くして雰囲気が一変、ワインや日本酒、イタリアン料理を提供するバーへとスタイルが変わります。
 アートスペースでは、定期的に展示会が開催されていて、常に心弾ませてくれる、そんなお店です。お気に入りの一杯とカメラを手に、アート作品を楽しんでみてください。

檸檬のワンポイントアドバイス
カフェでは真上から撮る写真がベターですが、お店によって照明で自分の体で影になることもあります。引いて斜めから撮ることでより食べ物の立体感を表現します。


 福岡の街なかは、かつて貿易都市として栄えた歴史と文化が残っていて、カメラを持って散策すれば、新しい視点で楽しめるスポットがたくさん残っています。日常や旅先の一瞬一瞬の思い出を、福岡の魅力といっしょに最高の1枚で残してみてください。

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