福岡観光に外せないのが美術館・博物館めぐり!必見のコレクションから伝統工芸まで、その見どころをご紹介
2016年10月20日国内外から多くの観光客が訪れる福岡は、世界的にも珍しいコレクションや、歴史価値の高い建造物などを有するアート施設が豊富です。電車でのアクセスも良く、他の観光スポットにもほど近い美術館や博物館を見どころ・オススメポイントと共にご紹介!
■国宝「金印」を拝むことができる福岡市博物館
福岡タワーや福岡ドームなど福岡のシンボルが集まる「シーサイドももちエリア」に立地する「福岡市博物館」。その見どころはこちらの3つです。
1. 教科書にも登場する国宝「金印」
常設展示室には、中国が漢の時代に「倭の奴国」の使いに授けたとされる国宝「金印」が展示されています。金に刻まれた「漢委奴国王」という五つの文字を間近で観察して、その精巧さを感じてみてください。また、天下三名槍のひとつに数えられる大身鎗「日本号」も必見! 織田信長や豊臣秀吉が所有者だったこともあるそうです。貴重な展示品に触れながら、日本の歴史に想いを馳せることができます。
2. 福岡の始まりを知ることができる
福岡は朝鮮半島や中国大陸に近いという地の利に恵まれていることから、古くから大陸との交流窓口として栄え、日本列島に住む誰もがまだ知らない海外の文化に真っ先に触れる場所でもありました。常設展示では、朝鮮半島から稲作が伝わった時代の暮らしや、城下町・福岡と商業の町・博多がともに繁栄した福岡藩の時代など、福岡の歴史をより深く知ることができます。
3. 「みたいけんラボ」で民族衣装を着て記念撮影
アジア各地の楽器や道具に触れられる体験学習室「みたいけんラボ」では、その昔、この土地に住む人々が感じた驚きを追体験できるかも? 民族衣装を着て写真撮影ができるコーナーや、兜で武将に変身できる不思議なディスプレイ「おかわり兜」などがあるので、楽しいフォトスポットになること間違いなし!
福岡市博物館
■世界で唯一、近現代のアジア美術を収集・展示する福岡アジア美術館
博多のランドマークである「博多座」や「川端商店街」に隣接した「博多リバレイン」内の7、8階に位置する「福岡アジア美術館」。お近くへお越しの際は、ぜひこちらの見どころを抑えておきましょう。
1. 世界で唯一の「アジア近現代美術」コレクション
アジア22ヶ国・地域の作品約2800点(平成27年3月現在)を収集している美術館は世界でもここだけ! 西洋美術とも、日本の伝統文化とも異なる、独特魅力を持っているのがアジアの近現代美術。アジアの玄関口と言われる福岡ならではのアート体験ができるはずです。
2. アクセス抜群、イベント充実!
都心部にあり、アクセスも抜群なので、グルメ観光のついでのちょっとした時間にもおすすめのスポットです。イベントスペースでは、週末ごとに落語の講演やコンサートなども開催されており、賑やかな雰囲気です。
3. 広々としたキッズスペース、授乳室もあり
7階には、ソファやクッションのほか、積み木やアジアの絵本なども楽しめるキッズスペースが備えられています。8階には、畳スペースや流し台まである授乳室を完備。小さなお子様連れでも安心です。
■輝くかまぼこ型は圧倒的存在感! 九州国立博物館
なんと屋根の高さは最大36m! 入る前からその大きさに圧倒される「九州国立博物館」は、平成27年で開館10周年を迎えた国立博物館。おすすめポイントはこちら。
1. 特別展の年間スケジュールは要チェック
人気の高い全国巡回の催し物や、文化的価値の高い特別展などが多数開催されているので、県外からも足を運ぶ人が多い博物館です。年に4〜5回、特別展が企画されているので、年間スケジュールをチェックして展示に合わせた旅行プランを組んでみるのもおすすめです。
2. 子ども連れにうれしい体験型展示室やバックヤードツアー
1階にある体験型展示室「あじっぱ」は、タイ、ベトナム、モンゴルなどアジア諸国の伝統衣装や生活用品で溢れ、まるでアジアンマーケットのよう! 日曜14時からは、普段は見ることができない貴重な博物館の裏側をのぞける「バックヤードツアー」も実施中です。子どもでも飽きずに楽しむことができそうです。
3. 世界最高峰の映像体験「スーパーハイビジョンシアター」
4階文化交流展示室には、現行ハイビジョンの16倍に相当する、超高精細8Kスーパーハイビジョン映像を、320インチの大画面で視聴することができる「スーパーハイビジョンシアター」があります。文化財を紹介する映像や、展示にまつわる映像を常時上映しています。
■天神エリアのオアシス! 福岡県立美術館
天神エリアからちょっと歩くだけでオアシス気分が味わえる「福岡県立美術館」。大きな噴水がシンボルの「須崎公園」に囲まれた立地もすてきです。館内の見どころはこちらの3つ。
1. 女性に人気の高い展示が豊富
企画展では、人気絵本の原画展や写真展といった女性に人気の高い展示が豊富。関連グッズも多数揃っているので、旅の思い出になる自分へのお土産も見つかりそう。子どもから大人まで楽しめる場づくりをしているので、アートに詳しくないという人でも気軽に足を運べる雰囲気があります。一人旅にゆっくりアート鑑賞、なんていうプランもおすすめです。
2. アートにより深く親しめる「図書室」「ハイビジョンギャラリー」
1964年に、図書館と美術ギャラリーの併設施設としてオープンしたという歴史を持つ「福岡県立美術館」。4階の美術図書室には、3万冊の蔵書が。4階ビデオブースでは美術番組を、2階のハイビジョンギャラリーでは世界の名画や所蔵作品を解説付きで見ることができます。アートへの興味がより深まりそう。
3. 公園に面した喫茶室が穴場!
ガラス張りの喫茶室(営業時間10時〜17時)は、須崎公園の自然が目の前に広がり、ここが天神エリアだということを忘れてしまいそう。賑やかな天神散策の足休めにおすすめです。
■明治時代の建造物に触れられるはかた伝統工芸館
「はかた伝統工芸館」は櫛田神社近くにあり、入館無料なので、ほかの観光ついでに気軽に訪れることができるスポットです。見どころはもちろん伝統工芸品であるこちら。
1. 江戸幕府への献上品として知られる博多織
今から約770年前に、宋へ旅立った博多商人が織物の技術を学んで持ち帰り、代々発展を遂げてきた「博多織」。江戸幕府への献上品として全国にその名を知られました。たくさんの経糸(たていと)を浮かせて作る力強い柄と素材の丈夫さゆえに着物の帯として重宝されたそう。2階展示コーナーで制作過程を知ると、博多織の機能美にも納得するはず。
2. 繊細な美しさの博多人形
真っ白な素焼き粘土の上に着色を施した繊細な美しさが特徴の「博多人形」。明治時代にパリなどで国際的評価が高まり、博多だけでなく日本を代表する伝統工芸品として発展してきました。2階展示コーナーでは、間近でその美しさを鑑賞できます。
3. 生きた職人技に触れる展示イベント
現在活躍中の職人の作品を集めた展示イベントなども開催されているので、伝統工芸の歴史だけでなく、現代に継承されている生きた職人技に触れることができます。販売店も紹介してくれるので、博多織や博多人形を自分のコレクションに加えたいという方にもおすすめです。
■博多織グッズも人気の博多町家ふるさと館
明治・大正期を中心とした古き良き時代の「博多」を感じることができる「博多町家」ふるさと館。明治時代の博多織職人の住居兼工場を移築復元した町家棟は、福岡市の指定文化財にもなっています。おすすめの見どころはこちら。
1. 「博多織」「博多人形」などの体験コーナー
博多張子、博多独楽、博多曲物、博多人形の絵付け体験(有料)や、町家棟の伝統的な工房で行う博多織の製作実演と体験(無料)など、体験コーナーが充実。見るだけで終わらない伝統工芸体験は、よき旅の思い出になるはずです。
2. 博多といえばお祭り!
春のどんたく、夏の山笠、秋の始まりの放生会など、博多は祭りの街でもあります。祭りの様子を模型で紹介するコーナーや、映像で見る「博多祇園山笠」など博多の祭りを一気に知ることができます。
3. 「博多織」のオリジナル商品が人気
みやげ処では、博多織をパスケースやポーチにアレンジした雑貨が人気。お土産探しにもおすすめのスポットです。
街がコンパクトな福岡の楽しみ方は自由自在。グルメ観光の合間に、美術館や博物館などの観光スポットを取り入れてみてはいかがでしょうか?