福岡・西中洲の風情を紡ぐ石畳が完成!「隠れハート」を探す街歩きが話題
2025年3月17日福岡市の中洲と天神の間に位置する西中洲エリアは、大人の隠れ家的な雰囲気が漂う飲食街として知られています。2024年11月、その西中洲エリアの風情を紡ぐ「石畳路地」が完成しました。長年にわたり西中洲の街づくりを推進してきたキーマンの想い、石畳に秘めた「隠れハート」への想い、これからの西中洲についてお聞きしました。
西中洲ってどんなとこ?
福岡市中央区の西中洲エリアは、繁華街である天神と中洲の間に位置します。どちらからも徒歩圏内でありながら、天神や中洲の賑やかさとは対照的に大人の隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。
ミシュラン星付きのレストランや、創作和食、寿司、フレンチ、イタリアンなどの名店が点在し、古くから特別な会食の場として利用されることが多い場所であります。
80年以上続く老舗店もある一方で、近年は、那珂川沿いに夜景を楽しむことができるモダンなレストランやバーも増えており、女子会やデートスポットとしても人気を博しています。
福岡でワンランク上のひとときを過ごしたいなら、西中洲は最適なエリアです。
西中洲の風情を紡ぐ「石畳路地」が完成
今では、伝統と革新が融合した風情ある街並みが特徴的な西中洲ですが、「20年ほど前までは治安が悪い街だった」と語るのは、西中洲一区町内会 副会長で西中洲のバー是空(ぜくう)のオーナー 川井田さん。

西中洲一区町内会 副会長 川井田氏
当時の西中洲は、街は暗くて道路はボコボコ、もめごとも多い街だったそう。「このままではダメ!西中洲を安全な街にしなければと、老舗店の大将たちの後押しもあり、僕ら若手が立ち上がりました」と川井田さん。
まずは、街を明るくするためにライトをつけて、安全性を高めるために防犯カメラを設置、警察署や市役所と協議し、官民一体となって西中洲の街づくりが始まります。
「最終目標は、道路の整備でした。道が綺麗になるとディープさがなくなり街が一体化し、新しいお客さんが安心して入って来やすくなると考えていました」と川井田さんたちの想いや活動が伝わり、2017年に西中洲の道路を「石畳」にする整備がスタートします。

赤線が石畳整備された西中洲の路地
石畳整備と同時に、街の雰囲気に合わせた建築物が増えるなど、街づくりが加速。そして2024年11月、約7年にわたる石畳整備が完了し、西中洲のまちなみを一体化する石畳路地が完成しました。
「石畳路地が完成して、西中洲のイメージは20年前と大きく変わりました!客層も若返り観光客の方も入りやすくなっています。とにかく安全な街になりましたね」と嬉しそうに語ってくれた川井田さん。
西中洲には、80年以上続く老舗店やモダンな新しいお店など、様々なジャンルのお店が連なります。その一つひとつを石畳が紡ぎ、風情ある街並みが完成。川井田さんたちの長きにわたる想いが形となった瞬間でした。
石畳路地の特徴とこだわりコンセプト
情緒あふれる街づくりを目指してきた石畳整備。京都の先斗町や東京の神楽坂をイメージして計画されたそう。
こだわりのポイントは、通常は雨が降ると滑りやすくなる石畳ですが、少しだけおうとつをつけて滑りにくくし、でもあまりでこぼこがあるとヒールを履いた方が歩きにくいので、微妙なさじ加減で加工されています。
あくまでも、西中洲を訪れるお客様ファーストを意識して、全面石畳ではなく両端をアスファルトにする箇所もあるなど、歩く方目線で整備されているのが特徴。
石畳で紡がれた街の雰囲気と合わせて改修や新築された建物も一体となり、福岡唯一無二の街に。
これまでの西中洲とは違い、街の風情を体感しながら、歩くだけでも楽しめる街に変化しています。
新パワースポットに!石畳の中に秘められた「隠れハート」
実は、石畳路地の中には「3つの隠れハート」が埋め込まれています。川井田さんたちが、石畳整備計画をスタートさせた当初から「隠れハート」を忍ばせる計画があったそう。
すでにインフルエンサーたちの中で話題となっており、「3つ見つけるとラッキー!」と早くもパワースポット化。
3つの隠れハートをすべてコンプリートすると、出来上がる文字は「西中洲」!
「石畳路地のどこの場所に隠れハートがあるかは、内緒です(笑)。ぜひ街歩きして探してみてください!」と川井田さん。

3つの神様を祀る「福徳稲荷神社 菅原神社 秋葉神社」(国体道路から入ってすぐ)
3つの隠れハートを見つけて、西中洲にある3つの神様を祀る小さな神社を参拝すると、さらにご利益あるかも。
西中洲の新たな楽しみ方がまたひとつ誕生しました!
情緒ある石畳路地の完成で、誰もが楽しめる街歩きスポットに
これからの西中洲をどのように使ってほしいか?川井田さんに聞いてみました。
「天神や中洲のホテルは、朝食が大体7時ぐらいで、街のお店が開くのが10時ぐらいなので、明るい時間でも空いた時間があれば街歩きスポットとして、西中洲を歩いてほしいです。天神と中洲の間に位置するので、どこに向かうにもちょうど良い立地だと思うんです」と川井田さん。

伝説のクラブ「みつばち」があった場所には当時のドアノブがそのまま残る(現:福岡フローラルイン西中洲)
昼は、隠れハートを探したり、かつて西中洲にあった伝説のクラブ「みつばち」の跡地にある隠れたドアを見つけたり、風情ある街並みを堪能したり、ちょっとの時間があれば散策できるようなった西中洲。
夜は、焼肉、寿司、中華、バー、スナックなど、食や遊びまで全てが揃い、この街一体で楽しめる西中洲。
「”じゃぁ、西中洲へ行こう!”って、皆さんが安心して行ける街になったと思います」と川井田さんは胸を張ります。
石畳路地の完成で、雰囲気がいい、安全な街が定着した西中洲へ、ぜひ。
一度は行ってみたい西中洲おすすめのお店
1. しらに田
九州の新鮮な食材を活かした本格的な会席料理を提供する日本料理店。職人技を間近で楽しめるカウンター席、接待や特別な集まりに最適な個室を完備。名物は、佐賀県産の「さがびより」を土鍋で一人前ずつ炊き上げ、玄界灘で獲れた天然真ダイの刺身を乗せた鯛茶漬け。
■住所: 福岡市中央区西中洲4-4 RIN FIRST4F [MAP]
■営業時間: ランチ11:30~14:00(L.O.13:00)/ディナー17:30~22:00(L.O.21:00)
※最新の営業時間は店舗に要確認
■定休日: 不定休、年末年始
■TEL: 092-725-7336
■詳細はこちら https://www.shiranita.co.jp/
2. レザンドール
特別な日や大切な方との食事に最適なフランス料理の名店。料理は、シェフの加治佐尚樹氏が地元九州の新鮮な食材を活かし、伝統的なフランスの技法と融合させた創作フレンチを提供。オーナー兼ソムリエの石井秀樹氏が厳選したワインと料理のペアリングも魅力の一つ。
■住所: 福岡市中央区西中洲2-25 STAGE1西中洲 [MAP]
■営業時間: レストラン17:30~22:00(L.O.21:00)/ワインバー17:30~翌1:00(L.O.24:00)
※最新の営業時間は店舗に要確認
■定休日: 日曜日
■TEL: 050-3628-1413
■詳細はこちら http://raisindor.jp/
3. 日本料理ながおか
風情ある緑の中に佇む日本料理店。料理は、店主 長岡周吾氏の地元である山口県萩と九州の食材をふんだんに使った十品のおまかせコースを提供し、新しい日本料理の愉しみ方を提案。店内には、カウンター席と個室があり、落ち着いた空間で食事を楽しむことができる。
■住所: 福岡市中央区西中洲3-20 連ラウンドビル103 [MAP]
■営業時間: 18:00~23:30(L.O.21:30)
※最新の営業時間は店舗に要確認
■定休日: 日曜日、祝日(要確認)
■TEL: 092-406-9181
■詳細はこちら http://shu-nagaoka.fukuoka.jp/
4. Bar是空(ぜくう)
路地裏に佇む大人の隠れ家的な老舗バー。落ち着きのある店内には、カウンター席や広めのテーブル席があり、少人数からグループでの利用まで幅広く対応。おすすめはフルーツカクテル。常時10種類のフレッシュフルーツから選べるカクテルは、女性にも大人気。
■住所: 福岡市中央区西中洲5-6 西中洲コーポ1F [MAP]
■営業時間: 19:00~翌3:00
※最新の営業時間は店舗に要確認
■定休日: なし
■TEL: 092-725-6307
■詳細はこちら https://www.instagram.com/bar.zecco/