屋台のあゆみ
2018年5月23日(1)屋台の誕生!
昭和21年頃、 戦後の混乱の中で、道路上などで簡易な仮設店舗を設置して行う屋台営業が始まる。
昭和40年代、最盛期には、屋台の数が400軒以上となる。
(2)屋台営業が社会問題に!
昭和40年代以降、屋台の無秩序な道路使用などに対する市民の不満が高まる。
- 歩道占有の不法営業、汚水のたれ流しなどが常態化。
- 都心の一等地であるにも関わらず安価な使用料(参考:道路占用料月額 約5,600円(平成24年))であることに対して高額な家賃を支払って営業している周辺の固定店舗等からの不公平感増大。
(3)原則一代限りのルールが確立!
平成7年、県議会において県警本部長が『屋台営業の新規参入は原則認めない』と発言し、「原則一代限り」の方針が示される。このときの屋台数は約220軒。
平成8年、福岡市において「福岡市屋台問題研究会」が設置され、社会問題化していた屋台のあり方について議論される。
平成12年、 「福岡市屋台指導要綱」の制定・施行。道路や公園の管理者である福岡市が屋台による道路等の占用を認め、管理するための基準を明確化するとともに、県警が示した「原則一代限り」の方針に従うこととした。
(4)「屋台を残したい」という想い!
平成22年、屋台数が約150軒にまで減少。
平成23年6月、髙島市長が『屋台を残したい。あり方を検討したい。』と表明。
- 屋台を残す方向へ政策の舵(カジ)を切る。
平成23年9月、「屋台との共生のあり方研究会」を設置
- 屋台が地域と共生し、住民の理解を得ることが重要。
- 衛生面で問題を感じた市民が8割。
- 名義貸し屋台があることは問題。
- 地域との共生の条件を議論
⇒福岡のまちの財産としての効用とルール遵守。
(5)日本で初めての屋台基本条例の制定、名義貸し屋台問題の解決、そして、公募へ!
平成25年7月、「福岡市屋台基本条例」制定(全国初)。
- 将来的になくなるはずだった屋台を維持=公募制度を創設
- 「慣習」で認められていた屋台から、「公共性」を根拠に合法的に認められた屋台へ。
平成25年9月、「福岡市屋台基本条例」施行
まずは適正化に取り組むことに!!
- 屋台営業の指導強化、ルール遵守の点数化・公表 ⇒ 改善。
- 屋台の移転再配置、環境整備(電気・水道・下水道)の実施
- 名義貸し屋台の是正
名義貸しを認めて署名した営業者については生活再建期間として「特例措置(3年間の猶予期間)」が付される。 - 道路等占用料月額を2万円に(経過措置含む)
平成28年9月、屋台の移転再配置と公募対象場所の環境整備が整う。
適正化が進んだため、初の「屋台公募」を実施!!
- 平成29年3月末で特例措置が終わる屋台も公募にチャレンジできるように。
(6)公募により、新たな屋台が営業開始!
平成29年4月以降、第1回公募屋台23軒が順次営業開始。
令和元年8月以降、第2回公募屋台9軒が順次営業開始。
令和3年10月以降、第3回公募屋台5軒が順次営業開始。