【新規参入屋台2期生vol.2】いちげんさん大歓迎! 新しいのにホッとする“ビギナー向け新屋台”
2019年12月26日2018年12月、2度目の屋台営業候補者公募が行われ、9軒の屋台が新たに参入しました。【vol.2】の屋台は、「鉄板料理×クラフト生ビール」、「多国籍料理×九州限定チューハイ」、「ハイボール×絶品唐揚げ」がテーマ。ビギナーに優しく、屋台好きのツボを突く、そんな3軒をご紹介します。
大衆鉄板屋台 ナカナカナカ(天神)
博多の銀太(天神)
屋台 のんべえ大学(天神)
19年8/1オープン
鉄板料理×クラフト生ビール「大衆鉄板屋台 ナカナカナカ」
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「いらっしゃいませ!」と笑顔で客を迎える、店主の高野さん。
「初めての方も、屋台好きの方にも、“こんな屋台は、“なかなか、なか!”と言ってもらえるような個性のある屋台にしたくて」と話すのは、店主の高野将樹さん。店名の“ナカナカナカ”とは「なかなか、ないね」を意味する博多弁。その言葉通り、なんと、屋台で初となるクラフト生ビールサーバーを導入! ビールと熱々のスキレット料理、鉄板料理を楽しめる屋台なんです。
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冷えた温度を保ってくれるステンレスジョッキで提供
「Tap Marché(タップマルシェ)」という、飲料メーカーであるキリンが提案するクラフト生ビールの専用ディスペンサーを設置。フルーティで華やかな香りが心地よい「グランドキリンIPA」と、ホップの香りや程よい苦味を味わえる「ブルックリンラガー」の2種が揃います。スモールサイズ500円、レギュラーサイズ700円との良心価格もうれしい限り。
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巧みなコテさばきを目前で! このライブ感も屋台の醍醐味
続いて、フードの主役は、アツアツの鉄板焼きと、アヒージョなどのスキレットを使った料理。さらには、屋台では外せないモツ煮込みや焼鳥まできっちりと揃っています。高野さんの奥様お手製という「クルミのキャラメリゼ」がのった「炙りチーズポテト」は、クラフトビールとの相性も抜群。シメには、黒マー油が香る、コクとキレのある豚骨ラーメンも外せません。
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左上から時計回りに、炙りチーズポテト(600円)、明太チーズ玉子焼き(800円)、鉄板餃子(600円)、黒マー油ラーメン(700円)
お客さんと和やかに話しながら、手際よく料理を仕上げていく高野さんを見ながら“接客、メニュー構成含めて、ずいぶんと安定感があるなぁ”と感じていると…。高野さんは「中洲の屋台で10年間経験を積んでから、独立を果たしました」とにっこり。2016年の第1回公募では惜しくも落選したものの、屋台への思いは捨てきれず。この度2度目の挑戦で、夢をつかみました。
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ポップなフォントの暖簾が目印。中古で購入してリノベーションしたという屋台は、新しくも居心地がよい。
ビールが苦手な女性も楽しめるようにと多彩なカクテル(1杯500円)を用意し、海外の観光客の方も利用しやすいようにと、1つの二次元バーコードで複数のスマホ決済に対応する「TakeMe Pay」も導入しました。また、常連さん向けのサービスとして「500円以下のドリンクが15杯分飲める会員カード」(3,000円)も販売中。日常使いするほど、楽しくお得になる屋台です。
大衆鉄板屋台 ナカナカナカ
住所:福岡市中央区天神2-1 福岡三越東側
電話:なし
営業:18:00~25:00
不定休
Instagram:@tenjinyatai_nakanakanaka
19年8/20オープン
多国籍料理×九州限定チューハイ「博多の銀太」
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大川組子をあしらったデザインに注目! この日は家族連れのお客様も訪れ和気あいあい。
「福岡市育ちで、子供の頃から屋台がある風景に馴染みがありました。ふらりと立ち寄って、ざっくばらんに楽しめる屋台の雰囲気が大好きなんです」。そう笑顔を向けるのは、屋台営業候補者公募制度が始まって以来、初となる女性店主・篠田千夏さん。元々飲食店の経営に携わっており、フードイベントへの出店も行なっていたそう。その経験を生かして、屋台「博多の銀太」を切り盛りしています。
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宝酒造株式会社が手掛ける、地域限定の「寶CRAFT・桜島小みかんチューハイ」(650円)。 凝縮された香りと程よいピール感があっておいしい!
「九州の魅力を伝えたい!」と、屋台の内装やメニューの随所にこだわりがキラリ。例えば、屋台の装飾には、木で幾何学模様を組み合わせる、福岡県大川市の伝統工芸である「大川組子」を取り入れています。ドリンクメニューには、九州限定で販売されるクラフトチューハイを用意。鹿児島・桜島産の小みかんや、九州産レモンなどを使ったジューシーな味わいがたまりません。
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炎を巧みに操るカンさん(右)と、笑顔で見守る篠田さん。ファイアーショーも必見!?
また、篠田さんの片腕となって共に調理を担当するのは、ベトナム出身のカンさん。中でも、ベトナムの家庭料理「揚げ春巻き」は、オーダーが入ってから具材を巻いて揚げ焼きする人気メニュー。ベトナムに伝わる網目状のライスペーパーや調味料は、すべてベトナム食品の店で揃えているそうで、本場の味を楽しめますよ。
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左上から時計回りに、プリップリの「海老たまあん」(700円)、ピリ辛のソースもうまい「揚げ春巻き」(650円)、 モチモチ麺がクセになる「懐かしのナポリタン」(650円)、博多ラーメン(600円)
「観光客の方にも、地元の方にも楽しんでほしい」と、その他の料理も、バラエティ豊かに用意。明太オムレツや餃子、おでん、焼鳥、焼きラーメンといった王道の屋台メニューに加え、辛旨スンドゥブチゲや懐かしのナポリタンまであり、あれこれ目移りしてしまいます。
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昭和通り沿い、福岡銀行本店前で賑やかな声を響かせるアットホームな屋台
ポップなイラストが描かれた暖簾も、いちげんさんを歓迎する工夫のひとつ。「カジュアルな雰囲気を伝えて、初めての方にも身構えずに気軽に立ち寄ってもらいたい」との思いが込められています。“屋台ってなんだか緊張する…”そんな方も、篠田さんの笑顔に迎えられたら、すっかりリラックスできますよ。
博多の銀太
住所:福岡市中央区天神2-13-1(福岡銀行本店前)
19年8/1オープン
ハイボール×絶品唐揚げ「屋台 のんべえ大学」
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“安心して飲める屋台”との看板通り、焼鳥は1本120円〜、焼酎や日本酒は1杯400円〜と手ごろ
昭和通り沿いの日本銀行前で、仕事帰りの方々を温かく迎えているのは「屋台 のんべえ大学」。「屋台だいふく」を営んでいた店主の伊賀 大一郎さんが、屋号を変え、心機一転オープンを果たしました。常日頃から屋台に通い、屋台を愛するお客さんの一人だったという伊賀さん。
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笑顔で客人を温かく迎える伊賀さん。にっこり顔と、湯気立つおでんの香りにも癒されます
福岡市今泉で飲食店を営んでいましたが、「大好きな屋台を盛り上げる一人になろう」と、屋台出店を決意したのだとか。 「自分のような“のんべえ”が通いたくなる店に」との思いで、「のんべえ大学」と名付けました。メニューには、焼鳥、唐揚げ、おでん、いわし明太など、まさにのんべえ心をくすぐる、お酒が進む一品が勢ぞろい。
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自慢の鶏料理のお供には、冷えた瓶ビールやハイボール(各500円)を。名物のから揚げ(500円)、焼鳥(1本120円〜)、おでん(各1個150円)
どれも王道の屋台料理で、一見するとシンプル。しかしだからこそ、ひと口食べれば、素材の良さやその丁寧な仕事ぶりが伝わるはず。信頼のおける精肉店から買い付ける国産鶏は新鮮で、焼鳥も唐揚げも大ぶりでジューシー。鶏ガラとカツオ節のダシで煮込むおでんもネタが大きく、深みあるダシがじっくりと染みています。
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いちげんさん、常連さんはもちろん、海外からのお客様にも気さくに、丁寧に対応する伊賀さん。
焼鳥の中には、「心残り」といった希少な部位や「ポテサラ巻」といったアレンジ串もあり、あれこれと味わっていると…。お隣に、香港からのお客様がご来店。伊賀さんはすかさず表に出て、ジェスチャーを交えてオーダーを受けていました。
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気付けば、屋台内の全員で会話が盛り上がる。年齢も性別も国籍も違う人と出会えるのも、屋台ならではの醍醐味
中古を購入して改装したという屋台は、古きよき味わいが残っており、まるでずっと昔からここにあったかのような落ち着きがあります。派手さはなくとも、確かなおいしさと温かさがある、まさに行きつけにしたいのはこんな屋台! 勉強は苦手でも「のんべえ大学」なら、毎日でも通いたいですね。
屋台 のんべえ大学
住所:福岡市中央区天神4-2-1(日本銀行福岡支店前)
電話:090-3015-2949
営業:19:00〜翌1:00ごろ
不定休
“屋台ってちょっと、入りづらい” そんな方こそ、ぜひ気軽にトライ! いちげんさんも大歓迎のアットホームな屋台なら、きっと素敵な夜が過ごせますよ。