福岡国際映画祭2020 映画『福岡』モノクロ特別上映~ロケ地めぐり~【福岡市内各所】
2020年9月17日福岡国際映画祭2020 映画『福岡』モノクロ特別上映 ~ロケ地めぐり~
アジアの良質な映画を発掘し、日本をはじめ世界に紹介している「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」。今年は、9月20日(日)から5日間、アジアを中心とした様々な20カ国・地域の新作及び日本未公開作品など22作品が「ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13」で上映されます。
2018年福岡市内でオールロケを行った映画『福岡』のモノクロ版が今年、映画祭のオープニングを飾ります!「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」にゆかりが深いチャン・リュル監督より、モノクロ版の上映にあたってコメントをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
「フィルムの時代には、1本の映画をモノクロ版とカラー版の両方にすることはできなかったのですが、デジタル時代には、この2種類のヴァージョンを同時に創ることが可能になりました。このような現実に基づき、『福岡』において、私は2種類のヴァージョンを完成させました。カラーは現実をリアルに映すという点で優れており、モノクロームでは映画の物語と登場人物の心情に観客の意識はより集中しやすくなるはずです。だから、1本の映画に2つのヴァージョンがあれば、観客の選択に多様性をもたらすのではないでしょうか。去年、『福岡』のカラー版をご覧になった福岡の観客の皆さんに、今年は、モノクロ版を捧げ、お好みで選べるようにしました。よろしくお願いします。」
アジアフォーカス・福岡国際映画祭2020【ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13】
今回の特集は映画『福岡』の中に撮影ロケ地をめぐる旅に出発します!ぜひ一緒にお楽しみくださいね。
【あらすじ】
過去を引きずる中年男2人と、1人の少女。
街をそぞろ歩く彼らの胸に去来するものは?
韓国で古本屋を営むジェムンは、店の常連である不思議な少女ソダムの誘いで福岡を訪れることに。実はそこには、大学時代1人の女性を愛したことから仲たがいしたままの親友ヘヒョがいた。
世界的に評価をうけ、アジアフォーカス・福岡国際映画祭の常連、チャン・リュル監督が、愛着ある街・福岡を舞台に完成させた注目作。韓国映画やドラマで活躍する豪華な出演陣が演じる3人の奇妙な物語。
【映画『福岡』の注目ポイント】
その1:アカデミー賞受賞「パラサイト」の出演者 パク・ソダムさんが主演!
主演は「冬のソナタ」でキム次長として人気を博したクォン・ヘヒョさん。「アイリス」「マイダス」など、数々の著名作に出演するユン・ジェムンさん。
不思議な少女役のパク・ソダムさんは、アカデミー賞4部門受賞で話題の韓国映画「パラサイト」に“ジェシカ”役で出演しており世界にその名が知られることになりました。
「パラサイト」人気でパク・ソダムさんに注目が高まる中、映画「福岡」も彼女の出演作として注目を浴びています。
その2:世界各国の映画祭で上映!
世界三大映画祭のひとつ、ベルリン国際映画祭(2019年2月)を始め、世界各国の映画祭でも上映されています。日本ではアジアフォーカス・福岡国際映画祭2019(2019年9月)のオープニング作品として初上映され、連日満席、大盛況となりました。
その3:アジアフォーカス・国際映画祭の縁と福岡フィルムコミッションの協力で撮影が実現!
監督は「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」に2007年から計5回来福し、福岡市の皆さんと交流を深めてきました。福岡滞在中に時間を見つけては徒歩で街歩きを楽しむ監督。映画祭や福岡フィルムコミッションスタッフとの絆も深まりこの映画の撮影が実現しました。
【映画『福岡』ロケ地めぐり】
今回ご紹介する映画『福岡』のロケ地は若者に人気の大名地区や、博多らしい風情の残る博多部などのエリアが中心です。冒頭の古本屋シーン以外はすべて天神、大名界隈を中心に福岡市内で撮影されました!
特に大名地区の路地裏は「どこで撮影しても絵になる場所だ」と、絶賛されました。
2014年にチャン・リュル監督が福岡を訪れた際、自身の作品と同じ「慶州」という飲食店の看板を偶然目にして喜んでいました。映画にも出したいと話していましたよ。
あなたもロケ地をまわって、監督や出演者の目に写った景色を追体験してみませんか?
●ロケ地① 大名エリア
福岡藩、黒田官兵衛・長政親子が築城した『福岡城』の城下町として発展した大名地区。入り組んだ路地には職業に由来する当時の町名が今も通りの名称として残っています。
城下町時代に防衛のためにわざと直角に曲げられたと伝えられる道路など、当時の名残を色濃く残しながらも、ファッションや雑貨、飲食店やカフェ、居酒屋など、若者や海外からの観光客に人気のお店やスポットが集積しています。
古い歴史と新しい文化が混在して独特の雰囲気を醸し出しているエリアです。
この大名エリアでも多くのロケが行われました。福岡を訪れたらぜひ歩いてみてもらいたい場所です。
◎エリア情報:天神・大名エリア(福岡市公式シティガイド「よかなび」)
●ロケ地② 入江書店
ユキが営む古本屋。
一歩店内に入ると心地よい静けさに包まれ、時が止まったかのような不思議な感覚に。道路に面した大きな窓から見える本棚も印象的。
●ロケ地③ 駒屋
ジェムンが桜餅を買った約90年続く和菓子店。一番人気の「豆大福」はつきたてが並ぶ。冬季限定の「いちご大福」も人気。
撮影後には、出演者をはじめスタッフも自分用に買いに来たとか。
●ロケ地④ KIDS CLUB
思わず写真に収めたくなる佇まいの『KIDS CLUB』。ソダムが人形を預けたお店。監督の要望に応え、マスターが本人役で出演。
古いアパートの1階にあるカフェバー。ランチ営業もしていますよ。
●ロケ地⑤ ジョーキュウ醤油
江戸時代創業の醤油店。売り場奥には美しい中庭と今も仕込蔵として使われている土蔵など、歴史ある建物が。
映画には登場しませんが、監督が気に入っていた場所として紹介します♪
●ロケ地⑥ NTTの鉄塔
映画で、主人公たちが「路地のどこから見えるのか」を探す電波塔。天神の中心部にそびえており、目を引くランドマークです。
映画ではコミュニケーションの象徴として描かれています。
●ロケ地⑦ 博多名物 うまかもん通り
ヘヒョとジェムンが歩いた路地。「天神」という地名の由来になったといわれる水鏡天満宮の横の2メートルほどの道幅の通りに、昼も夜も手ごろな値段で楽しめる飲食店が並びます。知る人ぞ知る名店も♪
水鏡天満宮
●ロケ地⑧ 水車橋(みずぐるまはし)
福岡に到着したジェムンとソダムが歩くシーンが撮影されました。V字に架かる橋、空間を横切る電線が監督のお気に入り。
この橋のすぐそばには、『櫛田神社』『川端商店街』『キャナルシティ博多』などが。ロケ地を回る際にはぜひ訪れたいスポットです。
櫛田神社
川端通商店街
キャナルシティ博多
●ロケ地⑨ みやけうどん
ソダムとユキが再会する店。ドラマ『孤独のグルメ』でも登場し博多うどんが紹介された老舗のうどん屋さん。
ロケ地めぐりでおなかがすいたら、ぜひ「博多うどん」を味わってみてください。
このみやけうどんがある通り(旧東町筋)は、7月に開催される福岡・博多が誇るお祭り『博多祇園山笠』の本番のコースにもなっています。沿道には歴史あるお寺が数多くあり、昔の博多の風情を味わえるエリアです。
東長寺
聖福寺
妙楽寺
●ロケ地⑩ 天神中央公園
天神の中心部にある天神中央公園では、ヘヒョとジェムンが小銭で賭けをするシーンを橋のたもとで撮影。撮影に気づいてかけよるファンに、2人も気さくに応じていました。
この公園は都心のど真ん中で桜が楽しめる人気スポットになっています。隣接するアクロス福岡は、ビルの外壁が森のようになっていて、日中は緑の中を上まで上ることができますよ。
アクロス福岡
【ロケ地マップ】
今回はいつものロケ地マップに加えて、なんと福岡フィルムコミッションスタッフの手作りの力作も大公開!ロケ地めぐりの際にご活用ください♪
★福岡フィルムコミッションからのお願い★
本作品に登場したお店は地域に根差し、静かに営業されています。
ご訪問の際にはいつもの雰囲気を壊すことのないようゆったりとお楽しみください。
また、一部立ち入ることができない場所もありますので、ご注意ください。
映画『福岡』ロケ地マップ
さて、映画『福岡』のロケ地めぐり、いかがだったでしょうか。福岡市内でも人気が高いエリアが含まれているこの映画、ぜひロケ地を巡ってみてくださいね!
◎ 映画『福岡』紹介サイト
◎ 映画『福岡』公式Facebookページ
映画『福岡(Fukuoka)』
2019年/韓国/86分
監督: チャン・リュル
出演:クォン・ヘヒョ/ユン・ジェムン/パク・ソダム/山本由貴