演出・栗山民也×森田剛×三浦透子が舞台初競演!イプセンの最高傑作に挑む!!『ロスメルスホルム 』【キャナルシティ劇場】2023年
開催終了 中洲川端エリア「近代演劇の父」イプセン× 「日本演劇界の巨匠」栗山民也。イプセンの最高傑作と言われる舞台『ロスメルスホルム』 を上演!
理性、情欲、打算、ひとたび均衡が破れた時、現れてくるものとは「近代演劇の父」と称されているノルウエーの劇作家ヘンリック・イプセン。世界中で今もなお上演され続けている『ペール・ギュント』『人形の家』『野鴨』『ヘッダ・カブラー』など、現代を生きる私たちの心に訴えかける名作を数多く世に残しています。
1886年に書かれた『ロスメルスホルム』は、古く凝り固まった時代から新しく解放されつつある時代の中、保守的な思想と進歩的な思想の人々との対立を、緊張感のある心理描写で描いた人間ドラマです。イギリスでは2019年に新翻案で上演され、2020年のローレンス・オリヴィエ賞でベストリバイバル賞、主演女優賞にノミネートされ高い評価を得ており、今もなお色褪せることのない名作であることを証明しました。
このイプセンの作品の中で最も複雑で多面的な演劇という評価がある一方、最高傑作のひとつともいわれる本作品を、2019年読売演劇賞大賞・最優秀演出家賞に輝いた日本演劇界の巨匠・栗山民也 が手掛けます。観客の想像力を刺激する演出とともに、物語のもつ命題にどのように迫るのか注目です 。
栗山民也演出、主演・森田剛、ヒロイン・三浦透子。初競演となる3人がぶつかり合う人間ドラマ
主演は映像・舞台問わず数多くの作品で、硬軟様々な表情を魅せる森田剛。 ロスメルスホルムと呼ばれる屋敷の主で、 妻を失うもレベッカの支えで立ち直り、新たな時代に向けて前向きに生きようとするヨハネス・ロスメルを演じます。
ヒロインは映画「ドライブ・マイ・カー」で大きな注目を集め、 近年話題作に多数出演するほか 、歌手としても活動する三浦透子。ロスメルスホルムに下宿し、亡き妻に代わって家の一切を仕切り、 ロスメルにも強い影響を与えるレベッカを演じます。
ロスメルとレベッカの本当の関係にはいったいどのような感情が隠されているのか……
共演は、保守的な ロスメルの義理の兄クロル教授に浅野雅博、急進派の新聞編集者モルテンスゴールに谷田歩、ロスメルの子供時代の家庭教師で大きな影響を与えるブレンデルに櫻井章喜、そしてロスメルスホルムの出来事を静かに見守る家政婦へルセット夫人に梅沢昌代と確かな演技力を持つ俳優が顔を揃えます。
ロスメルスホルム(ロスメル家)で繰り広げられる奥深い人間ドラマ にどうぞご期待ください。
《ものがたり》
歴史と伝統に縛られたロスメルスホルムと呼ばれる屋敷には、所有者ヨハネス・ロスメル(森田剛と家政婦のヘルセット(梅沢昌代)、そしてロスメルの自殺した妻ベアーテの兄・クロル教授(浅野雅博の紹介により、レベッカ(三浦透子)という女性が下宿人として住んでいた。
ある日、ロスメル家を訪ねたクロル教授は、モルテンスゴール(谷田歩が掲げる「新しい進歩主義」に対抗すべく、ロスメルを保守派に引き込もうとするが、ロスメルはレベッカの影響でこの古い体質から解き放たれようとしていた。
ロスメルは若い頃、家庭教師だったブレンデル(櫻井章喜)という自由思想家に影響されていて、レベッカは、その彼の後を継ぎ、自分こそがロスメルを自由にすることができる人物だと信じていたのだ。
説得を試みるクロルはレベッカがベアーテを死に追いやった原因だと告げる。「進歩主義の同志」というレベッカへの気持ちは愛情だったのかと気づくロスメル。心に罪を抱いたロスメルとレベッカがとった道とは……
【演出:栗山民也 】
東京都出身。早稲田大学文学部を卒業後、小沢昭一氏に師事。その後は木村光一氏の演出助手を経てフリーの演出家となる。ストレートプレイからミュージカルやオペラまで幅広く活躍し、 2000 年から 7 年間、新国立劇場演劇部門の芸術監督を務める。芸術選奨文部科学大臣賞、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞、毎日芸術賞千田是也賞、他、数多くの演劇賞を受賞。 13 年には紫綬褒章を受章。
近年の 主な舞台演出作に、『海をゆく者』『闇に咲く花』『メデア』『きらめく星座』『ケンジトシ』(23)、『夏の砂の上』『凍える』『頭痛肩 こり樋口一葉』『恭しき娼婦』『貧乏物語』『ピアフ』『hana – 1970、コザが燃えた日』(22)、『ザ・ドクター』『彼女を笑う人がいても』『スリル・ミー』(21)など。
【森田剛 プロフィール】
1979年2月20日生まれ 埼玉県出身。 95年、V6のメンバーとしてCDデビュー。 2021年に解散後、俳優として新たなスタートを切る。
近年の主な出演作に【舞台】『みんな我が子』(22)、『FORTUNE』(20)、『空ばかり見ていた』 (19)、【ドラマ】『インフォーマ』(23・KTV)、『ハロー張りネズミ』(17・ TBS)、『リスクの神様』(15・CX) 、【映画】『前科者』(22)、『ヒメアノ~ル』(16)など。自身がプロデュースした映画『DEATH DAYS』(21・22)が公開されるなど、活動の幅を広げている。
【三浦透子 プロフィール】
1996年10月20日生まれ、北海道出身。02年にサントリーのCM 「なっちゃん」で2代目なっちゃんとしてデビュー。以降、ドラマ・映画と映像を中心に活躍。映画の主題歌を務めるなど歌手としても活動をしている。
近年の主な出演作に【舞台】『Secret War – ひみつせん – 』、ミュージカル『手紙』2022(22)、『染、色』(21)、【ドラマ】『大奥』(23・NHK)、『ブラッシュアップライフ』(23・NTV)、『エルピス – 希望、あるいは災い – 』(22・CX)、『鎌倉殿の13人』(22・NHK)、『カムカムエヴリバ ディ』(21・NHK)、【映画】『山女』『飛べない風船』『そばかす』『余命10年』(22)、『ドライブ・マイ・カー』(21)など。