シャジア・シカンダー【福岡アジア美術館】2022年
開催終了 中洲川端エリア2022年(第32回)の福岡アジア文化賞・芸術・文化賞を南アジアを代表するパキスタン出身の美術家、シャジア・シカンダー氏が受賞されました。
これを記念し、福岡アジア美術館では、シャジア・シカンダー氏の作品3点を、美術館7階・ロビーおよび、旧舞鶴中のArtist Cafe Fukuoka ギャラリーにて展示します。
【福岡アジア美術館 7Fロビー展示作品】
細密画の革新から出発し国際的な評価を得た作者による初期アニメーション作品。裁判や会議に使われる部屋の中央に座を占めるはずの権力者は不在で、裸の女性たちに占領されている。その髪の部分だけが分離し、鳥や虫の群れのように飛び回りながら空間をかき乱す。題名は図像の回転を表すとともに、アメリカのテレビ局CNNを思わせ、ニュースにひそむ情報操作を皮肉っている。
【Artist Cafe Fukuoka ギャラリー展示作品】
アラブ首長国連邦(UAE)での調査に基づく作品。巨大画面の上下左右への動き、回転する形態、極端なスケールの変化が見る人にめまいを起こさせる。タイトルは、異なる位置から見た対象の見え方が異なる現象をさし、多様な民族・言語・文化が重層的な歴史を生み出してきたこの地域では特権的に固定された視点が不可能であることを暗示する。