ふるあめりかに袖はぬらさじ【博多座】大地真央主演×原田諒演出
開催終了 中洲川端エリア大地真央主演
音楽劇として蘇る、不朽の名作
有吉佐和子の戯曲『ふるあめりかに袖はぬらさじ』は幾度も再演を重ねてきた名作です。
2017年、女優・大地真央と宝塚歌劇団気鋭の演出家・原田諒がタッグを組み、この不朽の名作を“音楽劇”という新たな形で蘇らせました。
東京・明治座での初演は大きな話題となり、早くも再演が決定!
攘夷と、開港の争いで騒然とする幕末の横浜を舞台に、ひたむきに生きた人間たちの姿を描いた有吉佐和子の名作をお楽しみください。
ストーリー
時は幕末
開港間もない横浜・港崎(みよざき)遊郭
岩亀楼の三味線芸者・お園は、
旧知の花魁・亀遊(きゆう)を看病していた。
お園のあたたかい励ましと、
留学して医学を学ぶという夢を描く通訳・藤吉の薬のおかげで、
亀遊はどうにか生色を取り戻す。
ところがある日のこと。
久しぶりにつとめたお座敷に居合わせたアメリカ人・イルウスに、
亀遊は見初められてしまう。
岩亀楼の主人によって、法外な値段で身請けを決められた亀遊。
藤吉への恋が叶わぬことを儚んだ彼女は、自らの手でその命を絶った。
数日後、亀遊の死の真相を偽って伝える出所不明の瓦版が現れた。
そこには、紅毛碧眼に身を汚されることを潔しとせず、
懐剣で喉を突いた本邦婦女列伝に記されるべき烈婦と書かれており、
「露をだに いとふ倭の女郎花(やまとのおみなえし) ふるあめりかに 袖はぬらさじ」
という辞世の句までが添えられていた。
こんな嘘──と笑うお園に、
商売上手な岩亀楼の主人は、客が喜ぶ話をするよう命じる。
やむなくお園は、亀遊の悲劇的な話を客たちに語り聞かせ始めた。
結果、「攘夷女郎」としてまつりあげられることとなった亀遊。
岩亀楼は攘夷派の志士たちの聖地となり、
お園のお座敷には客が連日押し寄せることに。
亀遊の死を最初に見つけた生き証人として、
一躍花形芸者になるお園だったが……。