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FEATURE

特集一覧

福岡のまちがアートで染まる「FaN Week(ファンウィーク)2023」

暮らしにアートが溶け込み、彩りにあふれたまちを目指す「Fukuoka Art Next」。その一環として、市民がアートに触れる機会を増やすアートイベント「FaN Week2023」が今年も開催中です。

今回も、バラエティ豊かな作品が市内各所で公開されています。作品に出会う楽しみを感じることも、作品を巡る中で生まれる気づきや共感も、この期間でしか味わえない充実した展示が公開されています。ぜひアートに染まる福岡の街を存分に楽しんでみてください。

福岡アジア美術館ベストコレクション

(左)ファン・リジュン《シリーズ 2 No.3》1992年(中)福岡アジア美術館(右)ラシード・アライーン《ティグリス》1992年

アジア美術館のオールスターが勢ぞろい
長年アジアの現代アートの発展に貢献してきた福岡アジア美術館は、2024年3月に開館25周年を迎えます。世界でも類を見ないアジアの近代アートにフォーカスしたアジア美術館は、5,000点を誇るコレクションから厳選した、今を生きるアーティスト10名24点を展示、世界でダイナミックに活躍するアジアのトップアーティストの作品を堪能できます。これだけの作品が1度に見られる瞬間はなかなかありませんが、アーティストの多様な表現に触れることで新しい感情や視点に出会うチャンスもなかなか訪れないのではないでしょうか。

飽きることのない展示は、展示の出口で引き返すほどの充実ぶりになっています。同じ時代を生きるアーティストの問いや想いを感じながら、アジア現代アートの聖地を巡ってみてはいかがでしょうか?

【会期】2023年9月14日(木)~ 2024年4月9日(火)
【会場】福岡アジア美術館 7階アジアギャラリー

コレクターズⅡ ーアートと生きる3人ー

アートに魅せられた3人のきっかけは?
福岡市美術館、近現代美術室Bでは3人のアートコレクター(竹内真氏、武富恭美氏、西高辻信宏氏)の選りすぐりの作品が展示されます。アンディ・ウォーホルなどの有名アーティストの作品が楽しめることはもちろん、アートコレクター3人が収集を始めたきっかけやコレクターとしての役割、アートの楽しみ方などにも触れることができます。実際に自分なら「どのような作品を収集してみたいか」を鑑賞しながら考えるのも面白いかもしれません。

【会期】2023年9月16日(土)~ 10月22日(日)
【会場】福岡市美術館 近現代美術室B

塩田千春新作公開

塩田千春 《記憶をたどる船》2023年/ロープ、鉄枠、写真

「福岡の歴史」、記憶から読み解く新作
日本を代表する現代芸術家、塩田千春氏の新作《記憶をたどる船》が公開開始されました。今回の新作は福岡市美術館のために構想された展示です。塩田千春氏の表現である生と死、記憶、不安、存在など人間の普遍的な概念をテーマにしながら、福岡の歴史にちなんだ内容となっています。斜めにかかる赤の網。垂れ下がる無数の赤い糸、つなぎとめられている写真と床の船。会場でご覧いただきながら、福岡の歴史と作者の想いを読み解いてほしい作品です。

【会期】2023年9月16日(土)~
【会場】福岡市美術館 近現代美術室C

福岡アジア美術館 
アーティスト・イン・レジデンスの成果展「ダイアローグ:交信する身体」

ジン・チェ&トーマス・シャイン〔チェ+シャイン・アーキテクツ〕《Power of One 明鏡止水》

福岡の空気、歴史、出会いをかたちに
Artist Cafe Fukuoka(旧舞鶴中学校体育館)で行われたのは、国内外のアーティストを招聘して、福岡での制作活動や発表の機会を提供しているアーティスト・イン・レジデンスです。今回はアムステルダムを拠点にするジン・チェ&トーマス・シャインが参加しました。

ジン・チェ&トーマス・シャイン〔チェ+シャイン・アーキテクツ〕《Power of One 明鏡止水》

2人は、福岡の地域や文化を調査し、ボランティアスタッフとともに7月から約2カ月間をかけて、編み物ワークショップで巨大なパブリックアートを完成させました。編み物が得意な人も不得意な人も、みなが一丸となって制作したクオリティの高い作品には、そのコミュニティの強さを感じさせます。

【会期】2023年9月16日(土)~ 10月22日の間の金土日祝
【会場】Artist Cafe Fukuoka 旧体育館

(伝)潮見櫓

FaN Week期間中、一般では見学できない貴重な文化財にも入館可能です。福岡城跡エリアにある(伝)潮見櫓には、福岡で活動する鎌田友介氏と、韓国の仁川広域市で活動するオ・ソックン氏の作品が展示されています。

アーティスト:鎌田 友介  作品名:もし彼らが生きていたら、今宵の月をどう見ただろうか

1階の鎌田氏の作品は、2つの画面でパントマイムを行う一見奇妙に思える映像で、韓国に現存する戦前の日本家屋に関心を持っていた鎌田氏とオ氏の問いかけが表現するとともに、櫓2階にはオ氏が韓国で写真に収めた現存する日本家屋が展示されています。国を超えて表現を共通させる2名が歴史と文化に問いかけを投げかけます。

【会期】2023年9月16日(土)~9月18日(月祝)、9月20日(水)~9月24日(日)、9月29日(金)~10月1日(日)、10月6日(金)~10月9日(月祝)、10月13日(金)~10月15日(日)、10月20日(金)~10月22日(日)/11:00-17:00(入館は16:30まで)
【会場】福岡城跡(伝)潮見櫓

Filles et Garçons(フィーユ エ ギャルソン)

パリの街角でちょっとひと休み
FaN Weekは見どころが多く、一気に回るのは一苦労です。そんなときは自分の落ち着ける空間でアートを感じながら休むのが一番。会場にも近い大濠公園駅(4番出入口) 徒歩2分にあるFilles et Garçons(フィーユ エ ギャルソン)は、パリの街角に佇むカフェをイメージした赤と白のデザインで、床に散らばるモザイクタイルが特徴的です。散歩やジョギングなどで賑わう大濠公園から少し離れるだけで、心をリフレッシュしてくれる本格派のコーヒーとワインのお店です。

自家製の焼菓子も人気で、なかでも自慢のレモンのパウンドケーキ「ガトーウィークエンド」、ほかにも季節のパフェなどを楽しみながら、昼夜問わず落ち着いた時間を過ごせます。美術館巡りでひと息、アートも感じられるようなパリの空気を感じてみてはどうでしょうか?

【営業時間】 11:00〜23:00(日曜のみ18:00まで)
【住所】福岡県福岡市中央区大手門3-2-26-101

まとめ

FaN Week期間中は、紹介したスポット以外にも多彩な連携イベントが準備されています。自分自身の好奇心と向き合いながら、アートの街として進化していく福岡を肌で感じてみてください。

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