特別展 宗像・沖ノ島と大和朝廷
開催終了 福岡市近郊エリア


九博で交差する日本神話とアジアの歴史
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群、いよいよ世界遺産登録へ!
古代より国の安寧を願い、祈りが捧げられてきた玄界灘の孤島・沖ノ島。
宗像の海の民は、沖ノ島に宿る女神を崇め、厳格な掟を継承してきました。
この掟によって、今日まで古代の祭祀跡が手つかずのまま残されてきたのです。
変わらぬ自然と風景、今、ふるさとの人々が一体となり、過去から現在へと引継がれてきた絶え間ない祈りを、世界の遺産として次世代に伝えていこうとしています。
展覧会のみどころ
宗像・沖ノ島の国宝と大和の国宝・重要文化財を一斉公開
沖ノ島と大和朝廷の関係は、祭祀遺跡や古墳から出土した資料を比較しながら眺めることで、はじめて明らかになります。
沖ノ島の選りすぐりの国宝26件と、奈良・藤ノ木古墳の馬具をはじめとした大和の国宝5件・重要文化財19件を一斉公開いたします。
【展示期間】
金剛製龍頭(宗像大社):1月1日(日・祝)~1月29日(日)
金製指輪(宗像大社):1月31日(火)~3月5日(日)
考古学から読み解く日本神話
神代からの神話と歴史をまとめた『古事記』・『日本書紀』の記述と日本各地の発掘調査の成果を照らし合わせることで、日本古来の神まつりの実像に迫ります。九州国立博物館が『古事記』・『日本書紀』の新しい読み方をご提案いたします。
史上初!日韓の黄金の指輪が集結
沖ノ島の国宝を象徴する黄金に輝く指輪。シルクロードの流れを汲む黄金の指輪は、まさに日本とアジアのつながりを示す資料と言えるでしょう。新羅王の陵墓である皇南大塚南墳の出土品をはじめ、日本と韓国の指輪18点が一堂に会する史上初の試みです。
第1章 ~歴史をつなぐ海原~
沖ノ島祭祀の舞台であり、東アジア交流の窓口となった筑紫の海。沖ノ島祭祀を担った宗像君(むなかたのきみ)をはじめとする筑紫の人々は、九州沿岸を基点に大和・筑紫・韓国(からくに)で躍動しました。その歴史は、『古事記』・『日本書紀』に記録されるだけでなく、発掘調査によっても明らかとなりつつあります。本章では、古墳時代の海上航路をたどりながら、宗像君・筑紫君(つくしのきみ)等の豪族の姿を紹介します。
第2章 ~神話の風景~
沖ノ島祭祀が成立した古墳時代。人々は、清らかな水辺や村の中で「八百万乃神」に祈りを捧げていました。また、古墳に死者を埋葬する際には、墓室に宝物や食料を納め、墳丘に常世の姿を模した埴輪をならべていました。これらの神まつりや古墳祭祀の風景は、日本最古の歴史書である『古事記』・『日本書紀』の記述に散りばめられるだけでなく、発掘調査で発見される祭祀の痕跡や古墳からも垣間見えます。『古事記』・『日本書紀』に記された世界と日本各地の出土品を照らし合わせたとき、日本古来の神まつりの姿が浮かび上がります。
第3章 ~神宿る島の源~
大和から遠く離れた絶海の孤島・沖ノ島で行われた神まつり。沖ノ島祭祀遺跡で発見された約8万点の国宝には、三角縁神獣鏡・金製指輪・金銅製龍頭をはじめとした希少な宝物が数多く含まれています。
これほどの宝物を奉納した祭祀遺跡は、他に例がなく、大和朝廷が行った国家祭祀の中でも、沖ノ島祭祀がとくに重要な役割を担っていたことを物語っています。本章では、沖ノ島、大和、韓国の祭祀遺跡や古墳の出土品を比較しながら、神宿る島の源に迫ります。
関連イベント
リレー講座「交差する日本神話とアジアの歴史」
【開催日時】
平成29年2月4日(土)午後1時 – 3時
【開催場所】
1階ミュージアムホール / 入場無料・事前申込み不要
【講 師】
笹生衛氏(國學院大學 教授)、小嶋篤(当館 研究員)
【お問合せ】
西日本新聞イベントサービス TEL 092-711-5491(平日午前9時30分 – 午後5時30分)
「沖ノ島写真展」
平成29年1月1日(日・祝) – 2月19日(日)
「沖ノ島紹介パネル展」
平成29年2月7日(火) – 12日(日)
【開催場所】
1階エントランス ※無料でご覧いただけます。
【お問合せ】
福岡県世界遺産登録推進室 TEL 092-643-3162(平日午前9時 – 午後5時)